反射係数~導入~

高周波を取り扱うときには出力側のインピーダンスと、出力より先の伝送路を含む負荷側のインピーダンスが同じでなければ、出力した電力の一部分が負荷で消費されずに反射されて出力側へ戻ってくる現象が発生します。(詳しくは別のページで説明)このときに発生する反射の大きさを表すの「反射係数」とよばれる係数を使用します。この反射係数は出力波に対する反射波の比を係数としています。この反射係数の変数として通常「ρ(ロー)」が用いられます。

反射係数の計算式EXCELフォーマット

上記の反射係数の計算式のプログラムをエクセルの標準モジュールへ記入し、関数として使用できるフォーマットは下記よりダウンロードいただけます。

反射係数計算フォーマットダウンロード

反射係数計算フォーマットサンプル画像

反射係数の計算

ここで「ρ(ロー)」は出力波に対する反射波の比であることから、下記の様に表すことができます。この「Z」の部分の式がなぜこうなるかと言う点は別項目で説明します。

変数 詳細
ρ 反射係数
VL 負荷電圧[V]
VS 出力電圧[V]
ZL 負荷インピーダンス[R+Xjの形]
ZO 出力インピーダンス(通常50Ωまたは75Ω)
Z 正規化インピーダンス(ZL/ZO)

上記の式から負荷インピーダンス「ZL」についての式に変形すると、

となります。

次にこの式の負荷インピーダンス「ZL」を出力インピーダンス「ZO」で正規化すると(通常50Ωまたは75Ωであることが多いです。)

となります。

反射係数の複素数表現

上記で正規化した反射係数「ρ」とインピーダンス「Z」は複素数であるため、実際には「ρ=U+Vj」,「Z=r+xj」というかたちになります。

変数 詳細
U 反射係数の実数部
V 反射係数の虚数部
r 正規化インピーダンスの抵抗成分
x 正規化インピーダンスのリアクタンス成分

反射係数「ρ」とインピーダンス「Z」の式へ「ρ=U+Vj」,「Z=r+xj」を代入し整理すると、

となります。

つまり、

となります。

反射係数の実数部の計算プログラム

反射係数の実数部の計算を簡単に行うことができる様にコードを作成しましたので参考までに掲載しておきます。

変数 詳細
R1 正規化する前の抵抗成分
X1 正規化する前のリアクタンス成分
Z0 出力インピーダンス(通常50Ωまたは75Ω)

※下記のコードで「VB2013」にて正規化した反射係数の実数部の計算を行えます。
※EXCELの標準モジュールへコピペしていただくと、エクセルの関数としても利用できます。

Public Function refux(R1 As Double, X1 As Double, Z0 As Double) As Double
Dim bm As Double
Dim bn As Double
bm = R1 / Z0
bn = X1 / Z0
refux = ((bm ^ 2) + (bn ^ 2) – 1) / (((bm + 1) ^ 2) + (bn ^ 2))
End Function

反射係数の虚数部の計算プログラム

反射係数の実数部の計算を簡単に行うことができる様にコードを作成しましたので参考までに掲載しておきます。

変数 詳細
R1 正規化する前の抵抗成分
X1 正規化する前のリアクタンス成分
Z0 出力インピーダンス(通常50Ωまたは75Ω)

※下記のコードで「VB2013」にて正規化した反射係数の虚数部の計算を行えます。
※EXCELの標準モジュールへコピペしていただくと、エクセルの関数としても利用できます。

Public Function refvy(R1 As Double, X1 As Double, Z0 As Double) As Double
Dim bm As Double
Dim bn As Double
bm = R1 / Z0
bn = X1 / Z0
refvy = (2 * bn) / (((bm + 1) ^ 2) + (bn ^ 2))